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錆びたギターパーツのサビを取り、復活させる その1

~ ネジ探し編 ~

錆のある Fender ストラトキャスター 黒
映り込み修正でマットになっています

錆びて無残なギターがあるんです。
何本も。

何十年も同じ場所にあったのに、
この数年で気づいたらなぜか錆びだらけ・・・


思い当たる節がなくて不思議だったのですが、
もしかして…と思ったのが、コロナ禍に使用した
『置くだけで空間を除菌する』というやつです。

メーカーサイトには、
「二酸化塩素(および亜塩素酸ナトリウム)を放出する」
「電子機器・金属・色の濃い布製品の間近での使用は避ける」
とありました…

サビサビな悲しい姿を確認してからは
弦だけ外した状態で存在していましたが、
味があるとかヴィンテージとか、もはやそんな次元ではないんです。
そもそも長年手入れされていなかったので、音が出るのかも不明です。

錆びたギターパーツ

自分のギターではないので特に愛着があるというわけでもないのですが、放ってもおけないので
お金をかけずに自分でできる範囲綺麗にしてあげることにしました。

ネジの錆びたギター SG800

今回メンテナンスしたのは、以下の古いギターです。

・ YAMAHA SG800(かなり重症)
・ Fender ストラトキャスター(赤)
・ Fender ストラトキャスター(黒)

どれも1980年代頃に製造されたと思われます。
経年の影響もありますが、
この数年でネジや金属パーツに錆が目立っていました。
今回はサビ取りをメインに、最低限の修理をしています。

記事内ではギターやパーツの名前が普通に出てきますが、
私は専門家でもなければ、ギターを弾けるわけでもありません。
すべて調べながら作業した“完全な素人”です。そのため、失敗も多く、遠回りもしています。

ここに書いてある内容は、
ギターも弾けない素人が、
なるべくお金をかけずに「ジャンクギターをある程度キレイにする」
ことを目標にした記録です。
大事なギターは丁寧に優しく取り扱い、不安な部分はプロに任せるのが良いでしょう。

もし参考にされる場合は、必ず自己責任でお願いします。

目次

錆びたネジを交換

まずはいちばんサビがひどく目立つ『ネジ』を磨いてみよう! 

ということで、
ネジを緩めて浮かせればボディーに傷をつけずにネジ頭部だけ磨けるかな?と
マスキングテープで軽くカバーして磨きにかかりましたが、
小さいうえに錆がひどくて思いのほか疲れるので断念。

軽いちょっとしたサビなら金属磨きを使用して、この方法で磨いてもいいかもしれません。

ネジの周りにマスキングテープを貼る
ネジの周りをマスキング

つぎに、
「ネジが錆びているなら、新しいネジを購入して交換すればいい」
「それぐらいなら簡単だ」と単純に思いますよね。
しかし、今回のチャレンジの中で、『同じネジを探す』これが一番の難関でした。

ネジを求めてホームセンターへ

ネジの長さ・太さ・ねじ頭の形状を書いたメモと、外した現物ネジを持って
ホームセンターを回るのですが、なかなか見つからないのです。

この『ねじ』、家の中だけでも何本ぐらい使われているのだろうってぐらい生活の中にありますよね。
どこから来たのか時々落ちていて、「もうどこのネジだかわからないし捨てちゃえ!」って。
一週間後に「あっ…ここのヤツだったわ」って後悔したりして。

こんなにどこにでもあるのに、
こんなに棚一面に並んでいるのに、
無いのです。

ありがたいことに、1件目のホームセンターにネジのサイズを測る専用ゲージがありました。
持ち込んだネジを差し込んでみて、太さやスクリュー部分のピッチを確認できます。
規格がいくつかあるようで、ISO・旧JIS・ユニファイ(UNC・UNF)などの種類があるようです。
だがしかし、同じネジが置いていないのです。

1種類だけ求めていたものがあったので、何度もゲージに差し込んで確認し購入。
しかしここで、より良いものをと欲が出て、ステンレス製のネジを選んだのが失敗でした。

錆びたポールピースビス
このネジです。
特にサビがひどい部分です。

このサイズのネジは、
SGのピックアップの中のポールピースになるものでした・・・

ピックアップは磁力を利用して弦の振動を音に変えているので、
磁気を通すように材質が鉄製(スチール)のものを選ぶべきでした。

というわけで、その後他のホームセンターも回りましたが、
求めているネジはひとつも見つからなかったことになります。
ただ、サイズの確認はできましたのであとはネットで探すことにしました。

ネジを求めてネットの海へ

ネットならサイズさえわかればすぐ探せるだろうと思っていたのですが、このように古いギターともなると
楽器メーカー純正どころか互換品さえなかなか同じタイプのものが見つからないのです。

ネジをさがすにあたっていろいろ調べてみると規格がいくつもあり、
規格・呼び径・長さ・頭部形状・先端形状・色…本当にさまざまで種類が多く複雑なんです。
相手が木材なら多少の融通も利くのでしょうが、金属部品にねじ込む場合は
わずかなサイズ違いやネジ山がひとつ潰れただけでも使えなかったり、無理にねじ込んで抜けなくなったりします。
ちいさなネジ1本ですが、とても精巧につくられています。
(ネジの製作メーカーなんかも寄り道しましたが、のぞいてみるとけっこう面白いです)

『ビス』・『ねじ』の呼び方は、どちらでも良いようですが、どちらも含めて総称が『ねじ』。
その中でも、ピックガードビスのようにその先の木材にねじ込むものが『ビス』、
そのほかの受けパーツにねじ込むものが『ねじ』という場合が多いように思われます。
しかし、業界によって違ったり、大きさによって違ったりと、それだけでもないようです。
どちらでも通じるし、どちらでも間違いではないようで、厳密にも曖昧・・・?ということで
ビスと言ったりネジと言ったりしている身としてはちょっと安心しました。
(基本的には『ネジ』の方が親しみやすいのですが、商品名が『ビス』だったりすると影響されています。読みにくいかもしれませんがスルーしてください…)

本題に入ります・・・
まず、ギターのピックガードなどに使用されているネジの多くは、頭部が『丸皿』という形状になっています。
(よく手に触れる部分なので引っかかったりケガをしないためでしょうか)
しかし、一般的には用途が少ないのか、丸皿頭のネジというものが全体的に少ないようです。
それから、ネジの商品写真が1枚だけで説明もなく、丸皿なのか判断できない場合もあります。

『皿頭(平皿頭)』や『鍋頭』で妥協しようかとも思いましたが、
皿頭では少しでも斜めに入るとピックガードに対してきれいに平らにならず、引っかかりができてしまいます。
鍋頭ではピックガード本体の穴はスリ鉢状なのに対し、ネジ側は直角ですき間ができます。

ピッタリ、しっくりくるような、この穴のために作られたネジはどこ?
なるべく安く、でもちゃんとしたネジ求む。(安い家具に付属しているようなバリだらけのネジなどではなく)
ということで、あきらめきれず検索の沼へ…

使用ネジまとめ

手書きメモにホームセンターで得た情報を加え、見やすいように図面化しました。
当方のギターのネジを大まかに採寸したものです。
図面内のネジの長さは、元ねじのおおよそのサイズです。(実際に購入して取り付けたネジとは違う場合があります)

Fender ストラトキャスターのネジまとめ

ストラト|前面ビス配置メモ
(個人のギターのメモです)

ピックガードの穴が8穴(ビス8本)のタイプです。
新しいものは11穴が主流のようですね。

このストラトに使用されているネジですが、基本はISOという一般的な規格のネジです。
しかし、なぜかピックアップマウントのリアの2本だけ『ユニファイ(UNC・UNF)』という規格のネジが使われていました。UNCはアメリカなどでよく使われているネジらしいです。

今回、ストラトのネジは新しく購入せず
すべて再利用することにしました。

●ピックアップマウントビス フロント&センター
  →ISO M3.5×15㎜ 丸皿(+)頭 4本
●ピックアップマウントビス リア
  →UNC No.6(32山)×19㎜ なべ(+)頭 2本

●ピックガードビス
  →ISO M3×12㎜ 丸皿(+)頭 木ねじ 7本
●トグルスイッチビス
  →ISO M3×10㎜ 丸皿(+)頭 2本

YAMAHA SG800のネジまとめ

SG800|ピックアップビス|サイズメモ
(個人のギターのメモです)

ピックガードは外されており、ネジ穴だけでしたので
ピックガードのビスはありません。

SGはピックアップ周辺のネジのサビがひどく
ネジ山が完全につぶれているものもあるので、
ピックアップ周辺の3種類のネジのみ
すべて購入して新しいものに交換しました。

やはりヤマハ製、ネジはISO規格でした。

●エスカッションマウントビス
  →ISO M2.7×20㎜ 丸皿(+)頭 木ねじ 4本×2
●ピックアップマウントビス
  →ISO M3×25㎜ 丸皿(+)頭 3本×2

●ポールピースビス(頭部5㎜)
  →ISO M3×15㎜ なべ(+)頭 鉄製 6本×2

ネジ購入

今回、すべてのネジを交換するつもりでいましたが、錆取りにて再生できるビスは再利用し、
錆がひどいもの、ネジ頭がなめてしまっていたりと再生できないものだけ購入することにしました。

ピックアップのマウントネジなどは、ボディ内部の空間に余裕があれば多少の差があっても収まります。
全く同じネジが見つからない場合、ネジの規格や直径は譲れませんが
内部の余裕を確認して長さを少し変えると見つかるかもしれません。

木ねじなどは穴を大きくして合わせるなどの方法もありますが、なるべくそのままの状態で交換したいので
ネジの径は同じものを探しました。

規格・寸法・形状・色が同じでピッタリのネジ。
現行のギターであればさほど難しくなく探せるのでしょうが、古いギターであるほど探すのが困難になるようです。

見つかっても1本の価格が高かったり、1000本ぐらい入っていたり、
送料が高いうえに種類ごとに別々のサイトで送料がかかったりと難航しました。 

最終的にたどり着いたのは・・・
『ヤフオク』と、今回初めて名前を知った『ネジナラ』というサイトです。

『ヤフオク』では「ポールピースビス」として出品されているものを購入しました。
長さが5㎜長いのですが、ボディ内部に空間があるので問題ありませんでした。

SGのポールピースビス
SGのポールピースビスはヤフオクで購入
(旧)15㎜ (新)20㎜

『ネジナラ』でSGのエスカッションマウント用とハムバッカーマウント用に2種類のビスを購入しました。
どちらもステンレス製20個入りで、2種類あわせて総額¥680で済みました。(送料330円込み・当時価格)

丸皿木ねじ2.7×20
(左)購入品 (右)旧ねじ

← SG エスカッションマウントに
ステンレス丸皿(木ねじ) 2.7×20

SG ハムバッカーマウントに →
ステンレス丸皿 3×25 

ステンレス丸皿ビス3×25
(左)購入品 (右)旧ねじ

便利です!小型電動ドライバー

そしてそして、
このタイミングで購入したのが、小型電動ドライバー、通称『電ドラ』。

アタッシュケースぐらいのボックスに入ったでっかい電動ドライバーはありますが、
出すのも使うのも片付けるのも面倒で、普通の手動ドライバーを使い続けること何十年でしたが、この機会に気になっていた小型を買ってみました。

電動小型ドライバーセット

この場を借りて言わせてください。

もうね。なんで今頃買っちゃってんの?こんな便利なのに?
このサイズ、この軽さ、さっと取り出してさっと使える手軽さ、取り回し具合、片付けも億劫にならず、
何より更年期の手の痛みにやさしい。
すべてにおいて後悔させてくれます。今まで買わなかったことを。

これは修理するとかDIYやるとか関係なく、一家に1本で置いておくべきだと思うので、全人類におすすめします。
家具・電化製品から鍋のフタまで、普段からゆるんだネジを締め直しておくだけでも
事故やケガを防げたり、故障まで防いで買い直しをしなくても済む場合があります。

母の日・父の日のプレゼントに迷ったら、電ドラにしようとひそかに思っています。

これも色々調べてBESSELのものと迷いましたが、今回は検索の結果こちらを購入しました。
かなり気に入ったので、使い分けとしてベッセル製品も購入するかもしれません。

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